長倉の独り言

内側に点々。試作に終わった焼酎カップ

アウトレット・出展リスト第四弾(長文)

※この展示会は終了しました
「  内側に点々。試作に終わった焼酎カップ」
画像のカップ
ご覧頂くと、内側に 幾つかのしるし があります
目盛りかな?
だとしたら、何の目盛りだろう?
つい、そんなところに、意識が向いてしまいますよね?
目線を変えて、今度はカップ全体を見てみると
正直、良いカップだなと思います
シルエットなんか、いい感じに仕上がってるとさえ 思います
これは、とある 会話から 生まれたもの
その名も「焼酎カップ」です
詳しい事までは 忘れましたが
焼酎を、お湯で割る際だったか
氷を入れて、水割りにする際だったか…
いずれにせよ、こんな大きさ、こんな形状のカップで
内側に目盛りがあれば、尚良いのにな
そんな一言から 生まれました
なので 内側に三つの目盛りが 書いてあります
ひとつは焼酎の量
別のひとつは、水 (又はお湯)の量
あとは何だったかな?
氷かな?
忘れちゃいましたね (笑)
なんにせよ、一目で比率がわかるよう、目盛りがあれば便利
そんな一言が、このカップ誕生の 切っ掛けだったと思います
僕が 何か新しいものを作る時って
勿論、自分で考えて 生み出す事が 多いのですが
時には、ご相談という形であったり
希にですが、何気ない会話の中から
ふと、生まれる事が あったりするのです
ここで大切なのは、「何気ない」というところ
そこに、使い手さんの 心が宿ると、僕
は思うからです
逆に「良いアドバイスをしよう」という文脈で語られるものに
残念ながら、心が宿る事は、ないように 思われます
そう思うと、過去にお話した「三角マグ」や「万能鉢」は
切っ掛けこそ、ご相談でしたが
常に台所に立つ 主婦だから こその
魂すら 宿っていたのかも 知れません
話を戻すと、結論
このカップは、良い結果には、繋がりませんでした
僕がアルコールを飲まないという事も、あったのでしょうが
ややニッチ過ぎた、というのが原因だったようです
何れにせよ、試作のカップだけが 手元に残った訳ですが
いかんせん、内側に目盛りがふってあるのが仇になって
その後、一般のルートには、なかなか乗せ辛かったんですね
作って、はじめて 、わかった事なのですが
内側に目盛りがあると
「焼酎カップ」という、使い道が限定され過ぎちゃって
購買対象から、外れてしまうようなんです
確かに、焼酎を呑む人は、そこそこ多いのかも知れません
そこに、もっと的を絞った 売り方も、あったのかも知れません
ですが、老若男女の如何を問わず
朝、昼、晩の食卓を支える
 いわゆる 日常食器の持つ、懐の深さと 広さに比べると
焼酎限定という、かなり使い道が限られたアイテムは
日々の生活には、いささか おさまりが悪いようなのです
それに、そもそも、焼酎を飲む人 全員が全員
決められた目盛りが 欲しい訳でも
ないようですしね (笑)
そんな経緯で、工房の片隅にひっそりと佇んでいたのを
今回、アウトレットとして、お出しする事にしました
定価税込  3,850円のところを、アウトレット価格でご提供します
内側の目盛りを 抜きにすれば
この「形」と「サイズ感」は、とても良いカップだと思います
下にいくにつれ、テーパードが かかっているのも
握りやすさに 繋がってますしね
そういう意味では、件の何気ない会話からの一言は
的を射ていたと 言えるでしょう
 僕も 、そこに何かを感じなければ、そもそも 作りませんしね (笑)
なので、機会があれば また
作ってみようと思います
その時は 勿論、内側の目盛りは無しで
焼酎、ビール、ジュースやお茶
時には シンプルに、お水で 喉の渇きを潤すのも良いでしょう
使い手さんの、日々の生活の中で
その場、その時の、自由な使い方で
のびのびと使って頂けるカップとして
新たに 生まれ変わってくれたらと 思います
確かに このチャレンジは、失敗に終わりました
ですが、得たものもあります
それは
作り手の解説がなければ
用途が わかりづらい器というのは
基本、駄目だと 言う事ですね(笑)
(二人展の詳細は、下記  又は画像DMをご覧ください)
               ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【   二人展、 書  祥韻・陶  長倉けん  】
 ◎ 飛騨高山で 日常普段使いの器作りを追及する「飛騨照見窯・長倉けん」
◎ 書いて表現する楽しさ、書の魅力を世界に拡げる「書家・祥韻」
初の二人展です
※「書家・祥韻」さんは、自作の書をモチーフにしたグッズ販売と。7日(日)には、大筆体験を 予定しております
○会期、4月 5日(金)~7日(日)
○時間 、 3日間とも開催時間が異なるので、お気をつけください
             5日(金)、13時~19時
             6日(土)、10時~19時
             7日(日)、10時~12時
※ 7日(日)、11時~14時は 祥韻さんの 大筆体験イベント あり
○場所 、 ギャラリー203
墨田区錦糸 4-3-6 宮本マンション
錦糸町駅から徒歩四分
Googleマップはこちら↓
※  会期中、作家在廊 予定
※ お支払いは現金 他、各種キャッシュレスがございます、
詳しくは、お問い合わせください
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                          (次回予告)
※今年の6月の28日、29日、
同じく祥韻さんとの二人展を、東京は表参道で開催予定
その際、長倉は 通常の日常食器を 出展予定です
長倉研の飛騨照見窯 ONLINE SHOP

準備中です